関連資格取得記 二俣川フルビット物語 〜運転免許完全取得への道〜


 小型移動式クレーン運転技能編

■ 概要


小型移動式クレーン運転技能という資格は、つり上げ荷重5t未満の移動式クレーンを使用して作業を行う際に必要となる資格です。例えば、積載型トラッククレーン(所謂「ユニック」ですね)を用いて荷の積み降ろしを行う場合、まず最低限、この資格が必要となります。

つり上げ荷重とは、クレーンの構造・材料に応じて負荷させることができる最大荷重を指す言葉であり、実用上つり上げ可能な荷重はクレーンの長さや傾きや方向によりこれより小さくなります。

なお、この資格は技能講習資格ですが、移動式クレーンのうち、つり上げ荷重1t未満のものについては特別教育のみでも作業可能です。逆に、つり上げ荷重5t以上のものの場合は、移動式クレーン運転士の免許が必要となります。大特車両のラフテレーンクレーンなどがそれに当たります。

また、クレーンというからには荷が必要となる訳ですが、このクラスのクレーンで荷をつり具に掛ける玉掛け作業を行う場合、クレーン操作とは別に玉掛け技能の資格が必要となります。

当サイトでは、この小型移動式クレーン運転技能は、大型一種・普通一種の派生・関連資格と考えます。積載型トラッククレーンが圧倒的に多いという点で、トラックの派生、ということです。


■ 技能講習当日の記録 〜 当時のmixi日記より


小型移動式クレーン 小型移動式クレーン

2007.04.20 (Fri)

平日である。お仕事は代休取得済みだったのだが、集合が8時15分なので普通の平日よりも30分ほど早く自宅を出発。念の為、交通手段は市営バス&京浜急行とし、一路、京急大師線・東門前駅徒歩数分のコマツ教習所へ。

コマツ教習所を選択したのは、以前フォークリフトの資格をここで取得したため。悪いイメージが皆無だったので、素直にリピーターとなった次第。

教習所自体は以前と何も変わっていなかったのだが、周囲は様変わりしていた。フォークリフトを取得したのは平成15年の夏のことなのだが、当時は存在していた小松製作所をはじめとする周辺の工場が跡形もなくなり、更地となったり、マンションが建てられたり、やたらと派手な川崎大師の自動車交通安全祈祷殿になったりしていた。以前は「工業地域の一角」というイメージだったのだが、前の市道も住宅地のそれのような舗装に変更されていることもあり、今や教習所だけが「昔の雰囲気でやっています」という趣きだった。……ううーむ。歳月の流れというものは早いものですな。

初日は学科。内容的には力学や法令も含むもので、然程難しいものではない。学科試験に出るであろう重要なところは正確に強調してもらえるので、聞いていれば特にどうということはない。……最大の敵は、睡魔。(をぃ)

2007.04.21 (Sat)

学科と学科試験、また実技をほんのちょこっと。という日である。

学科は相も変わらず睡魔と格闘。途中で教材ビデオを見たりするのだが、そういうのだけは興味深いので真剣に見たり。例えば、東京電力が制作した感電事故防止系のものであるとか、某「ご安全に」が合言葉の重厚長大企業(某氏が株をお持ちのところ)の某巨大事業所(川崎から見れば対岸にある)で制作された移動式クレーンの基本操法に関するものであるとか。

ふと思ったのが、資格というか仕事というか、その重みですかね。以前も言いましたが、我々が居る業界の何と「いい加減」の罷り通っていることか、と。極端な話、我々の業界では何かミスをしたとしても「ごめんね」で済みますが、本件資格が対象とする業界では、何かミスをして「ごめんね」では済まない話ばかりです。ミスれば簡単に人が死にます。だからこそ様々な資格で縛りがある訳ですが、緊迫感のカケラも感じられない我々の業界も、少しは厳格にやった方が良いのでは?と、そんなことを考えました。

ちなみに学科試験は当然合格。フォークの時には唯一、問答無用の100点満点を叩き出した記憶があり、今回もまあそこそこ狙える感触はあったのですが、点数の発表は無し。以前は氏名・社名・得点の一覧が掲示されたのですが、この変化も個人情報過保護の賜物でしょうか。( ´_ゝ`)

2007.04.22 (Sun)

実技です。めちゃくちゃ苦労しました。

試験の課題は単純そのもの。積載型トラッククレーン(所謂ユニック)のブームを1+2+3段まで伸ばし、ウィンチの巻き上げ・巻き下げ、ブームの起伏・旋回だけで、200kgだか500kgだかのコンクリート詰めのドラム缶を吊り下げて課題コースを移動させ、元の位置に戻す、だけ。

これが難しいのなんの。ヽ(`Д´)ノ

ヒモの先にパチンコ玉をぶら下げてヒモを持って動かすことを想像してください。その際、パチンコ玉は微動だにさせないことを。しかも、ヒモを掴むのは手ではなく、限りなく怪しい動きをする油圧操作。……そんな状態で上げ〜の下げ〜の横行き〜の障害物回避し〜の、あー難しい。

技能試験はかなり際どかったものの、何とか1発でパス。もちろん落とされている人もいました。フォークの時はこんなに難しくなかったのですが。

ということで、無事、小型移動式クレーン運転技能の資格を入手。


■ 取得費用

項目 費用 備考
技能講習受講料 1回 \45,900 コマツ教習所神奈川センタ。
技能講習テキスト代 1冊 \2,100 コマツ教習所神奈川センタ。
合計   \48,000 技能講習の中では割と高めの設定かと。





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