運転免許取得記 二俣川フルビット物語 〜運転免許完全取得への道〜


 大型特殊自動車第二種免許編

■ 経緯


この免許に関して言えば、もう経緯もへったくれもあったものではないでしょう。一般人が、フルビットや自己満足という目的以外の何があって神奈川県でこんな免許を取得するのでしょうか?(苦笑)

この免許で動かせるモノは、乗合の雪上車ぐらいのもので日本に数台しかないのです。この免許を取得しているのは、警察関係者、教習所関係者、そして免許マニアぐらいのものかと。

ということで、フルビット免許証に着実な一歩を進めるため、取得をすることと致しました。(^-^ヾ


■ 二俣川試験場の記録 〜 当時のWeb日記より


2003.06.24 (Tue)

午前中は初めて牽引一種の試験を受験し、見事玉砕した。

その後、「二俣川の懲りない面々」と雑談をしている中で、「普通二種でも何でも二種学科に合格していればその申請書を添付する形で他の二種免許も学科免除になる」という話を聞いた。私は既に普通二種にて二種学科には合格しており、また丁度1週間前に大特一種にも合格していたので、早速午後に大特二種の申請を実施。受付などでも特に戸惑われることもなく、無事申請は受理された。

2003.07.02 (Wed)

午前中に大特二種の技能試験の予定が入っていたので、受験。二種なので1,800回転で元気に突っ走ったのだが、方向変換で少々急ぎ過ぎ、切り返し1回。むむ、減点はともかく二種の場合「切り返し」というただそれだけが痛い。当然完走したのだが、「交差点で右折で右に寄れていないね」という殆ど因縁付けに近い講評を戴き(あれ以上寄ったらセンター踏んで逆行扱いで中止だよ〜)、案の定不合格。

……まあ、免許の種別欄を見れば「遊びで大特二種を取りに来ている」であろうことは明白な訳で、こちらも方向変換で切り返しをしてしまったという落ち度がある以上、これはこれでやむを得まい。大特車両は結構おもちゃのようで乗っていておもしろいこともあるし、また次に期待することにしよう。

2003.07.10 (Thu)

午後、二俣川へ行ってキャンセル待ちでおもちゃ(大特二種)に乗車。

結果、またまた不合格。今度は右左折の寄りは良かったけれど、左折から右折へ向かう際のライン取りを指摘された。30m前から曲がる側へ寄らなければならないので、左側べったりで直進してから右へ寄せるのではなく、ある程度最初から右側へ寄るべし、とのこと。うーむ。大特二種とはいえ二種なだけに、なかなか落とす試験をしてくれるなぁ……。以上。

2003.07.16 (Wed)

本日の教習所でのけん引の教習は午後からである。午前中に何か二俣川で受験した場合、合格したとしても免許の交付は11:30までには完了する。つまり、午後の教習には間に合う。……と考え、昨日キャンセル待ちの権利を取得していた大特二種を受けるため、朝から二俣川へ向かった。

二俣川到着は8:00前。まだまだ人影もまばらであり、当然各窓口も開いていない。で、当然私は技能窓口の前に置かれているキャンセル待ちの名簿へ。見ると、早くも大型を中心に結構人数が埋まっており、大特も1名既に記名されている。ううむ、意外だ。まあけん引・大特がキャンセル待ちで乗れない光景など少なくとも私が二俣川に通い始めたここ1か月程の間には見たことがないので、当然受けられるものと考え自分の名前を2番に書き足す。そして、証紙売場の窓口が開き、指定校卒業生の嵐が過ぎた頃に証紙を買い、別の自販機で貸車券も購入。準備万端整え、コースを少し歩いてみたり、知り合いと雑談などをしつつ「全員乗車できます」のアナウンスを待った。

……んが。期待はもろくも裏切られた。「キャンセル待ち、大特・けん引の2番以降の方、乗車できません!」との発表。(´・ω・`) ショボーン

ううむ、実は、一応大特とは言え二種は二種だろう、ということで久々にYシャツ・ネクタイ・夏ズボンで来ていたのだが、見事に肩透かしを喰らってしまった形か。後々聞いた話によると、他の種目を含め人が増えて来ているとのこと。はー。そのまま帰るのも癪に障るので、受験できた大特やけん引のヘタッピ振りを何件か見物して、二俣川を離れた。

2003.07.25 (Fri)

朝は普通に7:00頃出発。二俣川の試験場に8:00頃着く。取り敢えずキャンセル待ち名簿に自分の名前を書く。二輪等は熾烈なキャンセル待ち争いがあるのだが、大特は当然の如く私がいちばん上。案の定、キャンセル待ちで乗れることが確定し、早速手続き。

火曜日にけん引の免許が増えていた為、予め総合受付の横で裏書きコピーをしてもらい、技能試験の窓口で手続きの際にその旨申告。私の前の人が同じようなケースだったにも拘らず裏書きコピーをしておらず、試験官に「急いでコピーしてもらってきて」と言われていたのと極めて対照的であり、結構好印象を与えたかも知れず。さらに、途中から応対した試験官に、

「全部免許取るつもりだろー!(^o^)」

と言われてしまった。まあ、小特を含む全ての第一種免許を制覇していて、かつ大特二種を取りに来るような奴はそういう目的以外には有り得ない訳で、否定する訳にも行かず「はあ、まあ……(^-^ヾ」とお茶を濁しておいた。まあ別に卑屈になる必要性はどこにもないわけだが。(苦笑)

本日午前の大特のコースは、1号コースである。前回ライン取りを指摘された2号コースと異なり、右折が少なく、左折から続けて右折する箇所も無い。内心『ラッキー♪』と思いつつ、待合室でのいつもの案内を試験官から聞いた上で、発着点へ。

大特受験者は4名。うち、3人目の人と4人目の私が二種。一種の二人は今日が初めてとのこと。確かに、1人目はサイド引いたまま発進したり発着場の前の直線で意味不明の停止をしてみたりした挙句方向変換もやらずに帰ってきたし、2人目も、方向変換を見下ろす駐車場で見物していたY崎さんに後で聞いたところによると踏切まで行けず途中でお帰りとなったらしい。

3人目は二種の人。二種だからか、Yシャツにネクタイ、革靴という恰好である。白のポロシャツに白のズボン、靴は鉄板入りの絶縁ゴム底安全靴、恰幅良く一見ヤクザ風の4人目とはえらい違いである。(笑) 大特・けん引については二種であっても正装する必要は無いと思うのだが、まあ人それぞれ。ちなみにこの人、私と同じく3回目ということで、結構上手に乗っていた。少なくとも発着場から見える範囲では全く減点材料も見当たらず、エンジンも結構回せていて綺麗な走りだったと思う。

で、4人目。車両下部の指差し安全確認、後方確認の後、乗車。カードと免許証を試験官に渡す。シートに座り、ミラーを確認、免許証を返してもらってベルトを締める。ギアをニュートラルに入れ、エンジン始動。ここでバケットを上げる訳だが、他の人と違うところを思い切り見せつける為、アクセル全開で勢い良くスパッと上げる。ううん、流石フォークの技能資格持ち♪鮮やか〜。バケット上げの後、ブレーキ確認してギアを前進2速へ。サイドを下ろし、試験官に「発進しま〜す!」と言い、返事を確認して右合図、五点確認、ブレーキ解除、アクセルふかして発進。うーん、発進だけで見ても完璧ではある。うっしっし。

んが。トラブルはいきなり襲い掛かった。試験官の「ここから試験開始!」の声の前後。発着場の前の直線でも私は大体2,000回転でぶん回して走行するようにしているのだが、今日は全然スピードが出ない。まるで前進1速のようだ。試験官からも「1速じゃないの〜?」とのツッコミが入ったが、何度確認してもギアはそれ以上前には行かず、確かに2速。「ちゃんと2速に入ってますぅ!(泣)」と、ギアをコンコンと叩きながらこれ以上前に行かないとアッピール。たぶん納得して戴けたと思うのだが、問題は課題速度である。大特の場合、1,800回転で駐車場下の直線を走らなければならないのだが、そんな具合なので1,800回転でもスピードが上がらず、安定を欠き苦労した。まあ流石に慣れているせいもあり、当て舵をくれてやるのに軽く揺れる程度で、所謂「振らついている」という状態にはならなかったが。

徐行を過ぎ、くるっと回って方向変換も難なくクリア。駐車場から見物しているY崎さんが見えたので、余裕で目配せ。後で昼休みに「余裕ありましたねぇ」と言われてしまった。うむ、実際余裕あった。(笑) その後も、左折は芸術的な水切りピッタリ、右折も頑固なまでのセンターギリギリ寄せで進行。ただ一箇所、見通しの悪い交差点を過ぎて、右折してすぐ左折して踏切に入るところで、ポカをした。

『やっべ、右折してすぐ左折する前の左寄せが甘かった……(汗)』

動揺を顔に出すと二種では落ちるので、何食わぬ顔をして左折を開始、直ちに水切りビッタリにする。これで、取り敢えず大回りまでセットで取られる可能性は下がったかと。でも痛いなぁ。この頃にはちゃんと2速で走れるようになっていたので、駐車場下も2,000回転程度で元気良く突き進み、最後に障害物を回避し、ちと見通しが悪くシロウトさんが優先関係で悩む1番交差点を過ぎ、発着点。

停止措置をした後、「完了しました!」と報告。ここで試験官から色々ダメだった箇所を言われる訳だが。3つ言われた。1つは、方向変換自体は鮮やかだったのだがバック開始の時、後方確認でルームミラーを見ていなかった点。見ても試験官の顔しか見えんのだが、まあ二種なら大型や普通と同じで必要なのだろう。2つ目は、やはり自分でも失敗と認識していた踏切の手前。詳しく説明される前に「すみません自分でも理解しておりました…」と弁明。最後は、最後の障害物の避け方がちょっと甘かったかも、もっとハッキリ避けて、とのこと。後でY崎さんに聞いたところでは、あそこはすぐ後で右折になるので、右側ベッタリにしなければならないそうな。ふーん。

指摘箇所は3つ。これ、微妙な線である。大特二種の合格点は80点。方向変換の後方確認不足は弁解の余地無く10点引きだとして、残りでどれだけ引かれるか。障害物回避は単なる注意や説教の類なのか、或いは減点を伴うのか。ジグザクの左寄せミスは、5点引きは確実であるとして、交差点大回りまでセットで取られて10点引きとなるのか。当たり前だが全部引かれれば75点、アウトである。ともあれ、ボーッと待つのもナニであるので、駐車場の上からけん引の試験を見物。今日は結構うまいのが多かった。

んで、いよいよ発表。緊張の一瞬である。大特とけん引が同じ試験官である為、同時に12人前後が窓口に集まる。

「まず大特!合格者、3番T橋さん、それから4番増田さん!」

内心『ぃよっしゃあっ!!!』と思いつつ、「ハイッ!(^o^)/~」とメリハリのある返事と挙手までして、証紙売場へダッシュ。気のせいか、試験官も大特二種二人のみが合格だった為か、証紙\1,750買って来てというセリフもなかったような?(笑) まあ言われるまでもなく買って来る訳だが。不合格者に書類が返された後、合格者の手続き。証紙を渡して試験官に貼ってもらいつつ、ひとりひとり追加でアドバイス。大特二種二人については、揃って安全確認を言われた。3番の人も同じことをやったのだろうか? ちなみにここでも、

「全部免許取るつもりだろー!(^o^)」

と、試験官に突っ込まれた。流石に今回は「午後けん引二種の申請出します!」と素直に回答。(^-^ヾ

12:50頃に"勝者の階"である2階3番窓口で写真撮影の手続きとなる。この際、受け取った申請書を見ると得点は85点。どうやら、障害物はやはり減点という程ではなく、また交差点大回りも取られなかったらしい。やれやれ。ということで、

祝!初の二種、大特二種取得! v(^o^)/~

ちなみに新免許証の交付は予測通り13:20頃。受け取った直後、鮮やかに軽やかに牽引二種の申請を出す私の姿があったそうな。嗚呼、フルビットへの途はまだまだ続く。


■ 取得費用

項目 費用 備考
試験手数料 3回 \9,900 @\3,300
貸車料 3回 \3,300 @\1,100
免許証交付手数料 1回 \1,750  
合計   \14,950 まあ試験場的には標準的かと。





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