「フルビット免許」というものは、免許を取り始めるごく初めの段階から計画的に免種を揃えていかないと、取得することができません。運転免許の制度もろもろを規定した道路交通法に関しては別ページで詳述しますが、例えば、いきなり普通免許や普通二輪免許を取得してしまえば、原付・小特は取れなくなります。
私の場合、原付取得済みで、次に中免(現在の普通二輪)を取るために教習所へ通っている際、学科で免許制度の詳細を知り、このことの重要性に気が付きました。(笑) 即ち、今、小特の免許を取得しなければ、将来原則として小特が取れなくなってしまう!と。……そして、行動力だけはある学生の定石通り、次の日には二俣川で小特免許を取得し、未来のフルビッターとしての素地を整えてしまったのです。(^-^ヾ
その後、普通免許と大型二輪免許を取得した私は、幸か不幸か技術屋としての仕事が忙しくなり、免許に時間を費やせない日々を送っていました。時折免許証を眺めては、ああ、原付・小特も持っているからもしもまとまった時間があればフルビットも狙えるんだな、などと考えるばかりで、なかなか具体的な行動に移すことはできなかったのです。
時は流れ、2003年。比較的仕事に余裕ができた私の目は、運転免許の追加取得に向きました。事前にある程度調べていた情報をもとに、まずは現実的に普通二種・大型一種などから着手したのです。
その後は上掲の通り、なし崩し的に全免種を取得した次第です。(笑)
思うに技術者としての稼ぎの逸失を覚悟しつつ、敢えて様々な免許を取得したのは、現状に対する漠然とした不満や不安があったからでしょう。技術者としてそれなりの稼ぎを得られるレヴェルにあるとはいえ、それだけで満足して良いのか。他の業界、他の世界を知らないで良いのか。そんな思いがあったような気がします。一連の「免許祭」は、その不満や不安を幾分緩和できたものと確信しています。
このページをご覧になっている方々の中にも、私が二俣川で実際に会った人々と同様、色々な方がいらっしゃるはずです。業務で使うための免許を取るために必死な方もいれば、私と同様、本業とは関係ないものの何となく免許を漁っている人もいるでしょう。どちらも大いに結構かと。結局、手にするのは同じ運転免許証ですが、この取得記をご覧になった方がそれぞれの立場で何らかの参考として戴ければ幸いです。(^-^ヾ