免許制度と手続 二俣川フルビット物語 〜運転免許完全取得への道〜


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 直接受験の場合の手続

■ はじめに


いざ、免許を二俣川試験場で直接ぶん取らん!……そう決めたは良いけれど、実際のところ何をどうしたら良いのかいまひとつ分からない……、という方も多いかと思います。手続きそのものについては神奈川県警のホームページを見れば書いてあるものの、実際に試験場に出向いた時点で、「あーそれは先にやっておかないとダメなんだよね!」などと言われてしまっては、気勢をそがれてしまいます。

本稿では、実際に直接受験される方の立場・視点から、具体的な二俣川試験場の立ち回り方をまとめさせて戴きました。フローチャート化する程のものではありませんが、どうぞご覧ください。


■ 前日までにやっておくべきこと


そもそも、運転免許の試験・交付については、いきなり試験場へ適当に出向いて「免許ください」と言えるようなシステムにはなっておりません。予め、調査・準備などが必要となります。


1. 受験資格を確認する。

まず、免許停止中の方、免許取消しで欠格期間中の方及び取消処分者講習未受講の方は、そもそも受験資格がありません。免許停止中の方は、おとなしく喪が明けるのを待ってください。また、免許取消しの方は、こちらに専用のページを用意してありますのでご覧ください。

また、運転免許に関しては、その免許の種類に応じて、それぞれ受験資格が定められています。これを満たしていない方は受験できませんので、事前にこちらの専用のページでご確認ください。


2. 行くべき日時を決める。

二俣川試験場では、午前・午後の1日2回、受験の申請の受付が行われます。ただ、学科試験の中には午後でなければ行われないものもあり、逆に時間の都合で午前しか行われない種類もあります。

■ 午前の受付(8:30〜9:00)のみ行われる免許の種類

  ・ 原付免許。
  ・ 小型特殊免許。

■ 午後の受付(13:00〜13:30)のみ行われる免許の種類

  ・ 普通二輪免許で、学科試験を受ける場合。
  ・ 大型二輪免許。※なお、この場合は火曜日・金曜日の午後受付を推奨致します。
  ・ 大型仮免許、中型仮免許、普通仮免許で、学科試験を受ける場合。
  ・ 普通一種免許で、学科試験を受ける場合。
  ・ 大特一種免許で、学科試験を受ける場合。
  ・ 二種免許で、学科試験を受ける場合。

■ 火曜日・金曜日の午後の受付(13:00〜13:30)のみ行われる免許の種類

  ・ 大型二輪免許で、学科試験免除の方。事前審査が火曜日・金曜日の夕方だけです。

それぞれ、受付時間内に申請を行えば良い訳ですが、試験場は大変混みあいます。当日やることも多く、また試験場の空気に慣れるという観点からも、概ね1時間前(午前は7:30、午後は12:00)には試験場に入り、やれることをやっておくことを強く推奨致します。

ちなみに、最近では普通一種免許の初回学科試験に限り日曜日の受付(12:00〜12:30)も行われているようです。往復はがきで予約をするようですが、詳細は県警の該当ページをご覧ください。


3. 持参するモノを用意する。

申請・受験に際しては、以下のモノが必要となります。予め用意してください。

■ 既存の運転免許証(未取得者は本籍が記載されている住民票)

いかなる種類であれ、たとえ原付のみの場合であっても、運転免許証を既に持っている方はそちらを持参しなければなりません。今回が全く初めての免許、という方に限って、本籍が記載されている住民票が1枚必要になります。横浜市民の方は、当日、二俣川駅の行政サービスコーナーで住民票を取得することもできますが、慌しくなりますので、可能であれば前日までに別途用意しておくと良いでしょう。

■ 既存の仮運転免許証及び路上練習申告書(該当者のみ)

2007年6月2日以降、受験に際して仮免許が必要となる免種が増えました。該当する免種を受験される方は、仮免許を持っているはずです。それを持参してください。

また、1日2時間、5日間以上、過去3ヶ月以内に路上練習した旨の申告書も、それらの方々においては必要となります。こちらも、併せて持参してください。

なお、申請書自体や、申請書に貼付する写真については、試験場で入手することができます。


■ 申請当日の動き方


いよいよ、当日です。予め決めた日時に、二俣川試験場へ赴きます。


1. 収入証紙を購入する。

受験申請書をもらうよりも先に、2号館1階の左手、警親会の証紙売り捌き窓口で、受験手数料相当額分の神奈川県収入証紙を購入してください。

毎日大挙して押し寄せる教習所卒業組とは基本的に手続きが被らないのですが、唯一、この「収入証紙を購入する」という点だけはバッティングしています。そのためこの手続きが全体のボトルネックとなり、クリティカルパスを形成してしまっています。いちばん最初に片付けて、後でモタモタしないようにしましょう。

なお、購入すべき額ですが、こちらの受験手数料のページにある、試験手数料に相当する額のみ(貸車代や免許証交付手数料は含まず)となります。窓口で免種まで言えば完璧でしょう。


2. 写真を撮影してもらう。

初回、申請書を作成する時に限り、申請書に貼付するための写真を撮影してもらいます。1号館の技能試験待合室の中にセルフ式ではないスピード写真撮影所がありますので、有償で利用します。

ここには、申請書用のサイズに写真を切り出す専用のカッターもあります。切ってもらいましょう。


3. 受験申請書をもらう。

申請書は、2号館1階、正面入口から中に入って左手の「申請書交付(複写コーナー)」でもらうことができます。単に申請書を配るだけではなく、申請する免許の種類に応じて証紙等の案内をしたり、既存の免許証がある場合には申請書の用紙裏面にそれをコピーしたりしてくれます。

自分の順番になったら、まず免許証と先ほど撮影した写真を渡し、受験する免許の種類と、その分の証紙は既に購入済みである旨、申告してください。また、初めての免許の方は、ここで持参した住民票を係の人に見せてください。免許証の記載内容が古い方なども、ここで申し出てください。

特に問題が無ければ、申請書をもらい、作成後に行くべき窓口を案内してもらえます。


4. 申請書を作成する。

記入台で申請書に住所・氏名等の必要事項を記入します。既に免許証を持っている方については、現在の免許証の記載事項と同一の事項を記入する欄がありますので、同じように記入してください。

丁寧に書くに越したことはありませんが、余程、判読不可能な程の乱筆でない限り、受理されないといったことはありませんし、試験の採点等に影響が出ることもありません。自分で作成してください。

先に調達した収入証紙は、専用の欄に貼付してください。写真も同様に専用欄に貼付します。


5. 申請書受付窓口へ行き、適性試験を受ける。

申請書の受付窓口では、受付とほぼ同時に適性試験が行われます。普通の方であれば、普通に係官の方と受け答えしていれば結構です。当然、免許証も提出してください。

続いて、視力検査が行われます。また、受験する免許の種類によっては、赤や緑の模様で描かれた数字を解答する色弱の検査や、受験資格に応じて三棹法による深視力の測定も行われます。やり方についてはいずれも簡単なものですが、事前に説明してくれますので悩むことはないでしょう。


6. 学科試験を受ける。

他の都道府県は知りませんが、神奈川県の場合、学科試験が必要な受験者については問答無用でそのまま学科試験に突入する流れとなっています。予め勉強しておいてください。

学科試験の結果は、2号館1階ホールの電光掲示板で、学科試験の際に指定された時刻頃に発表されます。自分の番号が点灯していれば合格、していなければm9(^Д^)プギャーッ!です。いずれの場合も電光掲示板の右下、左下、裏側など集合場所が指定されますので、そちらへ行きます。

学科試験に不合格だった場合、申請書が返却されます。学科試験は通常の申請ができる日時と同じタイミングであればいつでも受けられますので、交通教則本や参考書等を再度読むなどして勉強した上で、任意の日に、再び必要額の収入証紙を購入した上で、窓口に並んでください。


7. 技能試験の日時の指定を受ける。

学科試験に合格した人はその後の集合場所で、あるいは学科試験免除の人はアナウンスで流れる集合場所で、技能試験の日付と時間(午前・午後の別)の指定を受けます。

指定日時で都合がつく方は、その日時で技能試験を受けることになります。都合が悪いことが明らかな場合は、その場で係官に申し出てください。それ以降の日時で再指定を受けることができます。都合が不透明な場合は、取り敢えずそのままにしておき、間際になって都合が悪ければその日に受けず、後日キャンセル待ちで受験することもできます。詳しくは、係官に聞いてみてください。

なお、技能試験の再指定については、インターネット経由による手続きでも行うことができます。但し、これを実現するためには公的個人認証サービスを利用するための事前準備一式(予め電子証明書を登録した住民基本台帳カードとその専用ICカードリーダと専用ソフトウェアのインストールなど)が必要です。それらを全部個人で揃えているのは、著者のような怪しげな経営者ぐらいでしょう……。

# 著者の場合、年に数回、電子申告のみで使っています。


■ 技能試験当日の動き方


技能試験当日の要領は、以下の通りです。


1. 早めに試験場に着いて、事前準備をする。

やるべきことは、概ね以下の通りです。

  ・ キャンセル待ちをする場合にあっては、キャンセル待ち受付用ノートに記名しておく。
  ・ 前回不合格で再度受験する場合にあっては、予め収入証紙を購入しておく。
  ・ 受験する免種に応じた貸車券を購入する。⇒受験手数料のページの貸車代を参照。
  ・ 他の免許を取得するなどして、申請書と免許証に差異が生じた場合、再度コピーしてもらう。
  ・ 時間が余った場合は、試験場コース内を下見して歩く。

慣れの問題ですが、気持ちを落ち着けなければならない人は、ここで落ち着けておいてください。


2. 技能試験窓口で受付を済ませる。

受付時間は、午前は8:30〜8:45、午後は1:00〜1:15です。但し、路上に出る試験に関しては、中原街道の慢性的な渋滞・混雑に対応するため、午前は8:00頃から前倒しして受付を始めます。先着順で、4〜5名溜まった時点で試験が開始されることもあります。

# このあたりは2003年当時のお話です。現時点でどうなっているかは……?

受付は、事前準備がしっかりできていればスムースに終わります。当然ですが、貸車券や収入証紙を持っていなかったり、申請書記載内容に変更があった(他の免許を取得するなどして裏面にコピーされているものと実際の免許証に差異が生じた場合など)にも拘らず事前に再コピーをしていなかったりすると、それぞれ購入・手続きするように指示されます。ちなみに、この受付窓口で対応する係官は、試験官そのものですので、あまりにも不手際が目立ったり態度が悪かったりすると、心証を悪くするかも知れません。

受付が終わると、受験番号が書かれたヘナヘナの小さなクリアケースが渡されます。受験する免許の種類によっては、そこに場内の指定コースが書かれている場合もあります。確認してください。


3. 技能試験待合室へ移動する。

1号館の技能試験待合室へ移動します。各種類の試験コースが掲示されていますので、場内試験で試験コースが既に指定されている場合は、確認しておくと良いでしょう。また、場内コースの展望に関しても比較的良い場所ですので、肉眼でじっくりと眺めておくのも良いでしょう。

二俣川試験場の場合、待合室への立ち入りは実質的にフリーです。知り合いや見物人がここまで入っていても構いませんし、交通安全協会系の指導員の方の姿がたまに見られたりもします。

やがて、試験官がやって来て、「大型一種、受験番号1番から5番の方!」といった要領で、免種と受験番号を呼びます。人が多い場合はわかりにくいこともありますので注意してください。

その後、各免種ごとに用意・掲示されているコース図の前などに集まり、コースなどの説明の他、試験の要領や必要事項の説明などが行われます。公式には、試験官に疑問点を聞けるのはここまでです。不明な点は質問してください。但し、試験内容や技能そのものに関する質問には、回答不可です。


4. 技能試験を受ける。

詳細は、技能試験攻略法をご覧ください。


5. 試験結果の発表。

2号館1階の技能試験受付窓口で行われます。技能試験の順番が先頭に近かった人は、場合によっては試験終了から2時間以上待つこともありますが、気長に待ってください。

結果発表は、担当した試験官から直接口頭で行われます。

合格した場合、免許証交付のために必要となる収入証紙\2,100相当分を直ちに購入するように試験官から指示されます。余程、確信がある場合は、事前に購入しておいても良いでしょう。購入した証紙を試験官に渡すと、申請書に貼付する以降の処理については試験官が実施してくれます。「勝者の間」(2号館2階の写真撮影窓口)に関する案内を聞き、お礼を言ってその場を離れてください。

なお、二種免許などで取得時講習を要する場合は、ここでそれに必要な書類が付与されます。その後、説明書・指示に従い、自分で指定教習所へ連絡し、取得時講習の手配をし、実際に取得時講習を受けた上で、再度二俣川試験場に来て、免許証の交付を受けることとなります。

不合格だった場合、次回指定日時印刷済みの紙片が貼付された申請書が返却されます。ダメだった点に関する説明も、場合によっては聞けます(試験官に説明義務はないので絶対ではありませんが)。


6. 免許証の交付を受ける。

合格者は、写真撮影の後、さらにしばらく待って、1号館1階でその写真がハメ込まれた新しい免許証の交付を受けることとなります。時間的には、免種にもよりますが、午前受験の場合は13:00頃、午後受験の場合は16:30頃です。もちろん人数・状況により前後することがあります。

なお、今までの古い免許証はその場で回収されます。そのまま持ち続けることはできません。





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